UNIXおよびUnix系システムの系統図 | |
開発者 | ケン・トンプソン, デニス・リッチー, ブライアン・カーニハン, ダグラス・マキルロイ, ジョー・オサンナ(ベル研究所) |
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OSの系統 | Unix |
開発状況 | 開発継続中 |
ソースモデル | 歴史的にはある時期からクローズドソースとなったが、近年のUnix系プロジェクトの一部はオープンソースである。 |
初版 | 1969年 |
カーネル種別 | モノリシック |
既定のUI | コマンドラインインタフェース & GUI (X Window System) |
ライセンス | プロプライエタリ |
ウェブサイト | opengroup.org/unix |
UNIX (ユニックス、Unix、英語発音: [júːniks][1])は、コンピュータ用のマルチタスク・マルチユーザーのオペレーティングシステムの一種である。
公式な商標は「UNIX」だが、商標以外の意味として「Unix」、またはスモールキャピタルを使用して「Unix」などとも書かれる。2007年に、「UNIX」の商標の所有者である標準化団体のThe Open Groupは、Single UNIX Specificationを完全に満たすと認証を受けたシステムのみが「UNIX」の商標を得られるとした。このためそれ以外のシステムは(ずっと以前から[いつ?]、AT&T版およびBSD以外を指して使われていた用語だが)「Unixシステムライク」または「Unixライク(Unix系)」と呼ばれるようになった。ただし The Open Groupはその呼称を気に入っていない[2]。
2021年現在では「Unix」という語は、Unix標準に準拠するオペレーティングシステムの総称でもある。既にUnixシステムは多数の系統に分かれており、AT&Tの開発停止後も、多数の商用ベンダーや非営利組織などによって開発が続けられている。現在では[いつ?]多く使われているUnixとしてはmacOS、AIX、HP-UX、Solarisなどがある(いずれも商用)。また認証を受けていないUnix系としてはLinux(派生OSにAndroid他)やMINIX、BSDの派生OS(FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、DragonFly BSDなど)がある[3]。
Unixは1969年、AT&Tのベル研究所にて、ケン・トンプソン、デニス・リッチーらが開発を開始した[4]。当初はアセンブリ言語のみで開発されたが、1973年にほぼ全体をC言語で書き直した。1970年代から1980年代の初期にかけて、Unixは大学や研究所などの教育機関で広範囲に採用され、特にカリフォルニア大学バークレー校をオリジナルとするBSD系統が誕生した。
また Version 7 Unix や UNIX System V の特徴を持つオペレーティングシステムは「伝統的なUNIX」(traditional Unix)とも呼ばれる。開発開始から半世紀以上に渡る技術の進歩やプロジェクトの変遷により、オリジナルのUNIXのソースコードは既に使われなくなったが、現在でも派生OSの開発は続けられており、特にシステムのバックエンドで動くスーパーコンピュータやサーバ向けの市場では圧倒的な存在感を示している。